心の森 相談室

慈悲と計らい

 「神はあなたのために天使たちに命じてあなたを守らせる。
天使たちが手であなたを支える、あなたの足が石に打ちあたらないように」
   (詩篇91篇11-12節)

 人生は様々なレッスンに満ちています。それらは、大きな波や小さなさざ波のように、時期をみつけては幾度となくやって来ます。課題が大きければ大きい程、自分がたった一人きりで、大波に揉まれているように感じる時期もあるかもしれませんが、私たちが生きている間たった一人ということなく、傍には常に目に見えない伴走者が存在しています。守護大天使と呼ばれている天使やその他の大天使、ガイドたちが片時も離れることなく、すべての人に寄り添っているからです。

 私たちが苦しい淵に陥っている時、転機にある時、またさりげない日常の中で、彼らは内なる直感や他者の言葉、人や書籍との出会いや関わり、特定の出来事などを通じて、私たちが歩んでいる道のりにそっと手を差し伸べてくれます。恐らくどんな方でも、目に見えない何かに助けられたり、導かれていると感じた経験があるのではないかと思います。そこから届くエネルギーは、ハートの中に真っ直ぐに届いて、温かい励ましや勇気、そして選択するための明晰さを与えてくれることがあったのではないでしょうか。

 そうした守護や変容をもたらす慈悲の力は、人生のあらゆる瞬間に息づき、働いています。そして、私た ちを包み込むようにして、支え、魂の成長を導いています。だからこそ、人が真剣な思いで呼びかけるときには、寄り添っている 存在たちは必ずその声を聞き、応えてくれます。2000年前にキリストは、とても簡潔な言葉で、その真理を次のように伝えてくれました。

 「求めなさい。そうすれば、与えられるだろう。捜しなさい。そうすれば、見つけるだろう。
  たたきなさい。そうすれば、開かれるだろう」(マタイの福音書 7章7節)

 この言葉の意味をかみしめて、どんな状況でも諦めずに「求め続けること、たたき続けること」が大切ではないかと思います。

(2015年10月15日)